YouTubeマネージャーに聞く!チャンネル育成の考え方【インタビュー】

YouTubeマネージャーにインタビュー
クリエイターの総合サポートを行う株式会社Kiiiの現役YouTubeマネージャーにインタビュー!リアルな現場の声から、YouTubeチャンネルを大きくしていく為の考え方を学んでみましょう。人気YouTuberの特徴や伸びるチャンネルの傾向、SNSの効果的な活用方法などを伺いました。

現役YouTubeマネージャーにインタビュー

Kiii

出典:https://kiii.co.jp/

 

YouTuberをはじめ、InstagramやTikTokなどのSNSで活躍するクリエイター・インフルエンサーの全面サポートを行う株式会社Kiii

「ひとりひとりの本気を誰よりも応援し心躍る未来をツクル」をミッションに、インフルエンサーマーケティングに関する総合事業を展開しています。

今回は、そんな株式会社Kiiiでマネージャーとして活躍する社員3名にインタビューを実施!

現役マネージャーからみた「人気YouTuberの特徴」、「動画制作における考え方」「これからYouTuberになりたい方に向けたアドバイス」など、ざっくばらんにお話を伺ってきました。

 

株式会社Kiiiとは

2017年6月設立。

「Cliftty」を運営する株式会社CLINKの関連会社として、インフルエンサーマネジメントやエージェント事業など、インフルエンサーに関する総合的なサポートを行う会社です。

Kiii所属のクリエイターには、ラファエル(エージェント契約)をはじめ、Chef Ropia(シェフロピア)、六丸の工房韓国人先生 デボちゃんなど、多種多様なクリエイターが名を揃えます。

 

今回インタビューにお応え頂いたKiiiマネージャー

新木勝也さん
2020年5月入社。現在はKiiiマネージャーのリーダーとして、チームをけん引。

村田真央さん
2019年11月からインターンシップに参加し翌年4月に正社員として勤務。1年目からマネージャー業務に従事。

雨宮夏純さん
2022年6月入社。業界未経験ながらも新人マネージャーとして奮闘中。

 

人気YouTuberの特徴について

インタビュー風景

 

自分のチャンネルを大きくする為には、既に人気のあるYouTuberの特徴を知ることが大切です。
まずは、人気クリエイターの性格年齢外見的な特徴について伺っていきます。

 

(1)性格的な特徴は?

hiro

まずは、人気YouTuberさんたちの性格的な特徴について教えてください。どんな人がYouTuberとしてファンを掴みやすいのでしょうか?

―新木さん
第1に挙げられるのが飽き性じゃない人です。駆け出しの頃は動画を頻繁に投稿する必要がある為、継続できるかどうかは非常に大切です。
また、圧倒的に元気な人でしょうか。動画を見ていて楽しい!と思わせるという意味では、ネガティブな発言が多い人よりも明るくて元気な人のほうが人気になりやすいです。チャンネルが大きくなり、他のクリエイターの方とコラボをする際にもテンションが高い方のほうが好まれやすいと思います。

―村田さん
確かに明るい人のほうがウケやすいのはありますね。でも私の担当ベースで言えば、根は「陰キャ」の人が多いと思います(笑)。
もちろん動画内では明るくハキハキとしたキャラクターなんですが、裏では凄くまじめな方が多く、マネージャーになりたての頃はそのギャップに驚きました。
YouTubeをメインに収入を得ている方って休みがあってないようなものなので、オンオフを分けれる人の方が疲れにくいし、継続という部分にも繋がってくるのかなと思います。

kiiiマネージャー村田さん

hiro

確かに、人前に出るような職業の人はオンとオフの性格が違うと聞いたことがあります。やはりYouTuberの方もある種「キャラクターを演じる」ということもあるのでしょうか?

―村田さん
そうですね、動画内でのキャラクターを作っている人は結構多いです。
人前で見せる姿で言うと元気で明るいというのは分かりやすい例ですが、ずっと1つのことを好きでいられる人も多いのかなと。「広く浅く」というよりかは、好きなことに一直線な人。例えば、キャンプ系や生物系のジャンルを扱うクリエイターの方たちは、動画の為に始めたというよりはもともと好きだった人が多く、自分が好きだからこそ視聴者の方たちにも共感されやすいのかなと思います。

雨宮さん
私も、1つのジャンルに特化してアンテナを張っている人は視聴者の共感を得やすいと思います。チャンネルの視聴者層をしっかりと想定・分析し、何が求められているかを常に考えている方たちは再生回数も伸びる傾向にありますね。

(2)年齢的な特徴は?

hiro

年齢的な特徴はいかがでしょう?20代~30代といった若い人の方がYouTuberとしては受けやすいのでしょうか?

―新木さん
一概に若い人が多いとも言えないと思います。それこそ発信しているジャンルによるかなと。Kiiiに所属しているクリエイターの方たちは25~40歳の方が一番のボリュームゾーンです。ただ、1つの傾向としてクリエイターの年齢と視聴者層は結構一致していることが多いかなと思います。

―村田さん
ジャンルで言うと、エンタメ系は流行にアンテナを張るという意味でも若い人が多い印象です。
ただキャンプとかガジェット系など、専門的な知識が必要なジャンルに関しては年齢が高めの方が多いかなと思います。専門分野はそのジャンルの経歴などもあると説得力も増しますよね。
クリエイターと視聴者の年齢層がある程度一致している」というのは確かにそうなんですが、もちろん例外もあって、例えば日本最高齢男性YouTuberで現在85歳のDangerous爺ちゃんねるなんかは、昭和のあるあるコントを発信していて結構若い世代にも人気があるクリエイターです。

 

(3)外見的な特徴は?

hiro

外見的な特徴についても教えてください。YouTuberといえば、派手な髪色で個性的な人が多いと感じているのですが…

―新木さん
そうですね。ブランディングの1つとして、動画をパっと見たときに特徴が分かるほうがいいというのはありますね。
仮面と言えばラファエルさん、オレンジの髪と言えばてつやさん(東海オンエア)、ツートンカラーと言えばヒカルさんなど、自分自身を上手くアイコン化することで視聴者の印象に残りやすくなるのは確かです。
ただ、1人で活動しているクリエイターの場合はジャンルに特化しているケースも多く、容姿的な特徴がなくてもそのジャンル自体を好きな方たちがファンになりやすいとは思います。

―村田さん
私の担当クリエイターさんは、結構普通の見た目の方が多いですね。
髪色や服装などで目立たせるというのは、エンタメ系のグループYouTuberの方に多い傾向なのかなとも思います。グループの中で個性を出す為に人とは違う見た目をする、というのは1つの戦略ですよね。そのほうがやはり覚えてもらいやすいですし。

 

動画の内容や公開頻度について

インタビュー風景2

続いて、動画の内容投稿頻度について伺っていきます。

 

(1)どんな動画が伸びるの?

hiro

動画の内容はどういったものが伸びやすいのでしょうか?傾向などがあれば教えて頂きたいです。

―村田さん
「テーマ性が一貫していること」がチャネルを大きくする為に重要なポイントかなと思います。実際、動画テーマが一貫しているクリエイターのチャンネルは安定的に伸びていますし、そのテーマに興味のある人はチャンネルのリピーターになってもらいやすいです。
また、数字を意識しすぎている動画より、その人の「やりたい!」や「発信したい!」が前提にあるような動画は視聴者としても楽しく、気軽に見てもらいやすいと思います。
これはあくまでマネージャー視点での意見ですが、「打算性」が垣間見える動画はちょっとイヤですね(笑)。

―新木さん
伸びている動画を真似しすぎるのも良くないかなと思います。
一時期流行った「メントスコーラ」や「1万円企画」(ファミマで1万円分購入、マックで1万円分食べきるなど)もそうですが、同じ企画なら視聴者的には人気YouTuberの方を見ますよね。
駆け出しのクリエイターが流行りの企画をただ真似するだけだと、同じことをしている人気クリエイターに勝つのは難しいと思います。

雨宮さん
動画の導入やサムネも大事ですよね。自分を知らない人が初めて見るのはやはり動画のサムネなので。
見た目で勝負できる人なら絶対自分の顔は映っていたほうがいいですし、企画で勝負するならその面白さが十分に伝わるシーンをサムネにしたほうがいいです。
配色なども考えて、視認性の高いサムネを作ることが重要かなとは思います。

YouTubeのサムネについてはこちらの記事もおすすめです。
YouTubeサムネイルの作り方!制作のプロに聞いてみた【インタビュー】

kiiiマネージャー雨宮さん

 

(2)動画にオリジナル性を出すには?

hiro

いまやYouTuberの数も増えてきましたが、他との差別化や自分だけのオリジナリティを出すにはどうしたらいいのでしょうか?

―新木さん
まだ世に発信されていないことを突き詰めて考えていくことが大事かなと思います。それが結構難しい部分ではあるのですが…(笑)。
それからやっぱりキャラクターは大事ですよね。

―村田さん
本来持っている自分の性格をしっかりと意識するのがいいと思います。自分のキャラクターに合ったコンテンツを作るほうが、ただ真似するよりは確実に上手くいくと思いますね。
クリエイターさんとお話しているなかで、自分らしさを出せずに悩んでいるという相談を受けることも多々あります。でもそういう方って普段話している素のキャラが凄く魅力的だったりもするんです。
生まれ持った性格はその人にしかないものなので、他の人には出せないオリジナルな要素だと思います。

 

(3)公開頻度はどれくらいがいいの?

hiro

動画の公開頻度については、どれくらいのペースでアップしていくのがいいのでしょうか?

―新木さん
ジャンルにもよりますが、やはり公開頻度は高いほうが圧倒的にいいです。
配信する時間も決まっていたほうが、視聴者の一週間のルーティーンに組み込まれやすい
かと思います。
ある程度人気が出てくれば「都度出し」でもありですが、人気YouTuberのほとんどは投稿のタイミングを決めている方が多いと感じますね。

―村田さん
駆け出しのクリエイターに関しては、とにかく目に触れる機会を増やすという意味でも数を優先するのはアリかなとは思います。
ただ、視聴者が自由にチャンネルやメディアを選べる時代だからこそ公開頻度を意識しすぎて映像のクオリティが下がるよりは、公開頻度が低くてもクオリティの高い動画を公開するほうがいいです。
できるなら質の高い動画を毎日投稿するのがベストなんですが、最初はなかなか難しいですよね…(笑)。
将来的に撮影した動画の編集チームを組んだり、編集を外部に業務委託するというのも選択肢の1つかなと思います。

こちらの記事もおすすめです!
【プロに聞く】動画編集ソフトの選び方!おすすめツールもご紹介【インタビュー】

 

宣伝・PR方法について

動画の宣伝方法

 

自分のチャンネルを上手に宣伝する方法についても伺ってみましょう。

 

(1)SNSの効果的な活用方法は?

hiro

自分のチャンネルの認知度を上げていく為に、SNSはどう活用していくべきでしょうか?

―村田さん
新規ファンを獲得するには、TikTokで動画の切り抜きを投稿するのはおすすめです。
切り抜きの良いところは、面白いシーンを抜粋して見せれるところなので、興味を持ってもらえる確率が高くなります。気になるシーンで止めてYouTube動画に誘導するのも効果的ですよね。

雨宮さん
個人的にも通勤途中なんかにTikTokを見て、面白い動画はそこからYouTubeに飛ぶことが多いです。YouTubeだけだと、一番面白いシーンにたどり着く前に途中で離脱してしまうケースも十分にあり得ますから。
部分的に切り取ったほうが、クリエイターの面白みは伝わりやすいかと思います。

 

hiro

TwitterやInstagramなども積極的に使っていったほうがいいのでしょうか?

―新木さん
もちろん、YouTube以外のプラットフォームは積極的に活用していくべきだと思います。
ただYouTuberという前提であれば、TwitterやInstagramは新規層にアプローチするというよりも、動画をみてファンになってくれた方がフォローしてくれるっていうイメージですね。
「クリエイターのプライベートを知りたい!」という濃いファンの為のツールとして機能しているように思います。Kiiiマネージャー新木さん

 

SNS運用についてはこちらの記事も併せてどうぞ!
効果的なSNS運用法!投稿前に考えたい「共感されるアカウント」とは

【Twitter運用のコツ】フォロワーファーストでファンの多いアカウントに!

 

(2)登録者を増やす為にすべきことは?

hiro

チャンネル登録者数を増やす為にすべきことがあれば教えてください

―村田さん
YouTubeだけで完結させず、あらゆるプラットフォームを活用して露出を増やすのがいいのかなと思います。
それで言うと、TikTokもそうですがYouTubeのショート動画を上手に活用することも大事ですね。
ショート動画は似たようなジャンルがレコメンドされて自動的に次の映像が流されるので、チャンネル登録者数が増えるきっかけにはなるかなと思います。

―新木さん
チャンネル登録者数を上げるにはコラボも効果的ですね。
コラボ相手の登録者数が多ければ多いほど、自分のチャンネルを多くの人に知ってもらうことができます。
ただ、自分と相手のチャンネルの規模感であったり、認知度がある程度同じでないとなかなか難しかったりもするので、いきなり人気YouTuberとコラボするというのは現実的ではないですね。

 

企業案件を貰いやすい人ってどんな人?

企業案件を貰いやすい人の特徴

 

hiro

企業がYouTubeに広告を出すのも一般的となりましたが、企業案件を貰える人の特徴があれば教えてください。

―新木さん
企業から見て「デメリットに見えないような人」という意味では、クリーンなイメージは大事かなと思います。炎上しがちな人には、いくら登録者数が多くても依頼は来ません。
またテレビCMでもそうですが、CMって出演者だけに注目するというよりも、その商材との親和性が大事だと思うんです。その商品のジャンルと自然に馴染んでいるかどうか、そのような人に依頼が来やすいのかなと考えます。

―村田さん
専門的なジャンルに特化しているクリエイターは企業としてもPR依頼をしやすいと思います。
通常の動画と案件動画であまり差が出ず、通常動画の一部として自然にPRしてくれる方が企業側には好まれやすいです。「広告感」が出すぎると再生数は伸びない傾向にあるので。
また、ファミリー系のクリエイターなんかは、どのような案件でも対応しやすいという意味では好まれやすいかと思います。例えば、美容系ならお母さん、ビジネス系ならお父さん、おもちゃなら子どもと遊んでみたり、食品系なら一緒に食べる風景も撮りやすいですよね。

 

YouTuberとして活躍したい人にアドバイスを!

Youtuberを目指す方にアドバイスを

 

hiro

最後に、これからYouTuberとして活躍していきたいと考えている方に向け、アドバイスをお願いいたします。

―新木さん
昔、個人的にYouTubeに動画を投稿したことがあるんですが、何も考えずに適当に出しただけの動画で数字も全然振るわなかった経験があります(笑)。
考えもなくただ「バズりたい」だけだと継続していくことも難しいので、どういう風にチャンネルを運営していくかを明確にしておくのは大事かなと思います。

―村田さん
自分の強みや個性をリストアップしていくことですかね。ブランディングは大事なので、個性を把握しておいて損はないかと思います。
それから、モチベーションを高めるためには目標を立てておくといいですね。もちろん、最初はすぐに伸びるわけではないので気負いすぎるのも良くないですが。
好きなことをコンテンツとして発信し、継続して投稿していけるような環境を作ることが大事だと思います。

雨宮さん
自分の個性を知るには自己分析も大事ですが、他人から見た自分を知ることも大事です。友達や家族など、周りの人から自分がどういう風に映っているかを聞いてみるのもアリなのかなと思います。

 

hiro

今回は現役マネージャー3名に「人気YouTuberの特徴」「SNSの上手な活用方法」「動画内容の考え方」などを詳しく伺ってみました。これからYouTuberを目指す皆さんの参考になれば嬉しいです。

 

CLINKME

 

おすすめ記事